#37 そうめんの薬味

そうめん
皆様どうも、漆澤でございます。 いよいよ夏も本格的になってまいりました。このところこのブログも暗い話題や健康の話ばかりになっていたことを反省しつつ、たまには本来の「今日の一杯」という事で記事をかいてみようかなと。。 いつのまにか梅雨も明け、毎日暑い日々が続いているこの頃です。若い頃にはこんな時期になるとスタミナをつけなければと、焼肉を食べたりしたものです。先日の土用の丑の日にも、奮発してうな重とでも思ったのですが、この暑さではどうも気乗りがしません。歳とともに衰えたのか、いや、日本の夏が暑くなりすぎたのか。 打ち合わせを終えてちょっと一杯、高田馬場のいつものバーに立ち寄ります。喉越しのよいメキシコのコロナビールを、ライムの果汁の爽やかさと共に頂きました。普段はあまりビールを飲まないのですが、夏の暑い日にはどうしても一口目はさっぱりといきたいところ。 「社長、お嫌いな薬味なんでしたっけ?紫蘇か茗荷ですよね?」 珍しく一杯目を作ってから奥のキッチンに入ったままのバーテンダー氏が尋ねてきました。ええ、確かに私は茗荷が苦手です。なんとなくこう、大人になってもあの独特のにおいがうまく馴染めません(笑) お通しでお待たせしてすみません、と、バーテンダー氏の運んできてくれたのはソーメンです。小振りの笊に、涼しげに盛られたソーメンと薬味の小鉢。夏を感じさせるなかなか素敵な一品です。そして私はソーメンが大好きなのです。有名な「揖保の糸」なら、それこそいくらでもいけそうなくらいです。 小鉢には千切りのキューリと錦糸卵、大葉におろし生姜、トマトが二切れ。ソーメンの食べ方や薬味には家庭の風情が出ます。バーテンダー氏はきっとこういうソーメンで少年時代をすごしたのでしょうね。それにしても、サラダ感覚のソーメンの薬味に、うなぎの蒲焼が一切れついていました。 漆 「ウナギなんて珍しいねえ、どうしたの?」 バ 「いえ、ちょっとこってりした合の手もいいかなと思いまして。ハムとかも考えたのですが、、」 確かに、さっぱりとソーメンをすする間に一口、二口と鰻の蒲焼。甘辛のたれとホクホクしたウナギが、苦もなく喉を通ります。 「確かに、ウナギも一匹はきついからなあ。この歳になると、ウナギも薬味だね(笑)」 と、馴染みのお客様たちと談笑したひと時でありました。夏本番のこれから、皆様も色々な薬味で涼感たっぷりのソーメンなどはいかがでしょうか?