#5 れんと

 皆様いかがお過ごしでしょうか、漆澤でございます。 やっと寒さも本格的になり、冬らしい感じがしてまいりました。この季節にはやはり暖かいものが飲みたくなります。仕事帰りの一杯に、今回は焼酎の話をしてみようかと思います。 焼酎ブームが長らく続いておりまして、芋・麦・米、変わり物では栗や玉葱を使ったものもあるようですが、私はサトウキビをつかった黒糖焼酎が最近では気に入っております。ほのかな甘さと程よいアルコールのキレが、飲み飽きず飲み過ぎずといった絶妙な味わいでありまして、これからの時期にはお湯割りでも美味しくいただけると思っております。 ここしばらくは「れんと」という焼酎を愛飲しています。初回にご紹介した麦焼酎の「くろうま」もいいのですが、仕事にちょっと疲れた日の晩酌には黒糖焼酎ならではの甘さが、五臓六腑に染み渡る気がいたします。 この「れんと」。「れんと」とは「ゆっくりと」という音楽用語らしく、焼酎を熟成させるときに何がしかの音楽で一定のリズムを与え続けることによって、独特のスムーズでまろやかな味わいが生まれるのだとか。原理はわかりませんが、ともかくも美味しいお酒に仕上がっております。洋酒でいえばラムに近いのか。 寒さのますます厳しいこの時期、今宵は皆様もお湯割で一杯いかがでしょうか。